飲食業では昔からの課題ですが、最近はさらに加速しているのが「人の問題」
人の問題とは
- スタッフのモチベーションが低い
- すぐに辞めていってしまう
- そもそも募集をかけても1件もこない…
マネージャーや店長や社員の方は人手不足で大変な上、人が入ってきても忙しくてまともに教えることができなかったりしますよね汗
人が足りてないので、アルバイトについ甘くしてしまい、勘違いを起こしてアルバイトが権力を持っている場所も珍しくありません。
逆にベテラン店長さんが昔ながらのやり方で、
「いいから文句を言わずにやれ」
スタイルの場所もあったりしますが、アルバイトが定着しなくなってしまいます。
サボっているわけではないのに、時代の変化が早すぎて、今までのやり方が全く通用しなくなってしまったのです。
ではどうしたらいいのか、見ていきましょう。
「お金をたくさん稼ぎたい人」は飲食店に働きにこない
昔と今では飲食店で働きたい人の理由は違います。
昔は
- 勉強をして店をだしたい
- たくさん働いてビッグになりたい
みたいな人がいましたが
今は
- まかないが食べれる
- とりあえず、なんとなく
- 近所に住んでいる
みたいな理由がほとんどです。
今は飲食業界もコンプライアンスで真っ当な経営体制なところがほとんどですが、世間的には基本的にブラックで長時間労働があたりまえなイメージだと思われています。
飲食店に向いていない人をある程度のレベルまで引き上げる
いま飲食店は、どんな人でも基本的に採用していかないとシフトが組めないくらいに人手不足です。
選んで採用するのが難しいので、残された道は
飲食店に明らかに向いていない人でも、働けるレベルまでもっていく指導をする
のが基本となっていきます。
ただそれでも、人としての最低限は備わっていないと厳しいのが現実です。
人としての最低限が採用の基準になります。
その最低限は
- 一生懸命やってくれそうか
- 人を見下すような雰囲気はでていないか
- 極端に暗くないか
- 普通に会話はできそうか
- 面接の時間に遅れてこなかったか
これが最低限だと思います。
今後は、正社員も日本人だけでやっていくのは厳しくなってくるかと思います。(すでに少しづつなってきてはいますが、、)
配膳ロボットや機械に頼るオペレーションも増えてきてますが、業態によってはやっぱり日本人でなくとも人の手は必要だと思います。
もし外国人を雇用し、言葉の壁を感じたりする場合が出てきたときには、雇った側が覚えたりする必要がある未来もそう遠くないと思います。
なので、基本的にはどんな人材がきても、まず採用をし、仕事ができる人間に指導していくのが必須になるでしょう。
プロを育てるマネジメントが大事
飲食店は残念ながら現在、かなり人を集めづらい状況です。
労働環境が悪いイメージや、コロナ禍で大きなダメージを受けたことが強く印象に残ってしまってることも影響していると思います。
なので大事なのは「プロを育てるマネジメント」になってきます。
プロを育てるマネジメントとは
どんな人でも手取り足取り教えて、1人前にしていくマネジメントのことを指します。
いま、飲食店はこれができないと店舗が運営できなくなってしまいます。
昔のように「見て覚えろ」みたいなことをしては、人は定着しませんし悪いうわさがたてば、SNSで拡散されて求人募集をかけても、そもそも応募がこなくなってしまいます。
とはいえ今、店長をやっている世代の方々のほとんどが、自分が下積み時代の時にその方法を教わっていません。
「見て覚えろ」と言われて育った方が基本だと思います。
これが一番の問題だと思いますのでどうすればいいのか見ていきましょう。
まずはトップ(自分)の意識を変える
まず、大前提としてトップ(店長)の意識が変わらないことには人が定着して、育つ店に変わることはありません。
意識を変えることができないトップは、人が定着しなかったり、意識が低い人がいる理由を自分だと思っていません。
「店が古いしな、、、」とか「メニューが今どきじゃない」とか「給料が低い」とか
とにかく何かのせいにしがちです。
スタッフが離れる本当の理由はトップ(店長)であるあなた自身のコミュニケーションの取り方やマネジメントが原因かもしれません。
トップが変わらないから、スタッフが勤め先を変えるのです。
辞める時の理由は、「学校が忙しくて」、「家族が体調を崩して」とか、仕方がないなと言うことしかできない、当たり障りのない理由でやめていきます。
なので自分のせいかもしれないのに、自分が悪いということにすら気づきにくいかもしれませんね汗
自走できるメンバーに育てる
何回かお伝えしていますが、昔のような働き方や指導法は通用しません。
一昔前の飲食店といえば、、、
- 三年は修行
- 見て覚えろ
- 先輩は絶対
これが常識でした。
いま思うと指導ですらないですな、、、
意見が許されない時代で、「こうしたほうが良くなる」なんていうと生意気な後輩になってしまいます。
イエスマンが正義の時代でした。
でも今のトップの人たちはこうやって教わってきたので、それが「当たり前」になっているのです。
しかし、今の時代に大事なのは、「意見を出す」人間です。
かつては上の人の話を聞いて「作業をする人」が重宝されてましたが、今は違います。
「指示をしないと動けない人間」ではなく「自分で考えて動ける人間」、つまり「自走できる人間」が必要なのです。
一昔前とは違い、意見する人間が正義なのです。
・マイナスな意見は例外です!
・あくまでお店、お客様のための意見!
どんな時でもスタッフが70点の仕事をできるようにする
これに関しては、指導する側のコミュニケーションが大事になってきます。
例えば、本部ミーティングや会議などで叱責されたとします。
そのあと、不機嫌丸出しでお店に戻れば他のスタッフは嫌な気持ちになるでしょう。
指導する側は、「自分のワガママでスタッフの気持ちを乱さない」のことが大事です!
指導する側は、「店の管理をしているのは自分なんだから、自分に合わせるのは当たり前だ」と思いがちです。
かつては自分がそう教えられてますし、、、
しかし、今はそれをしてしまうと、お店の雰囲気が悪くなるだけです。かつスタッフとコミュニケーションが取れなくなってしまいます。
コミュニケーションの正解、不正解はその場その場で変わっていくので、まずは相手に合わせて正解を見つけていくしかありません。
これを間違えてしまうと70点のパフォーマンスすら発揮できなくなってしまうので注意しましょう。
例を見ていきます。
例① スタッフと個別で話すとき
アルバイトにとって店長やリーダーなどの上司は、ものすごくパワーのある存在です。
店長側がそれを理解して、気づかうことも重要です。
店長側が仲良くなりたいと思っていても、相手は緊張をしています。
二人で話すとなると、すごく緊張してしまう人もいるので、二人で話す場合なんかは、向かい合うよりも
横並びで話すといいそうですよ。(目を合わす回数が減るから)
例② スタッフに注意するとき
例えば、スタッフが調子よく働いてるときに、
「こんなんじゃ、まだまだだな」
みたいな水を差すような言葉をかけてしまうと、せっかく乗っていペースが悪くなってしまいます…
スタッフの調子がいいときは、その状態を維持しながら、凡ミス等を起こさないように確認することが欠かせません。
例えば、表情がよくないアルバイトがいたときは
「君の声の大きさは最高なんだけど、注文を受けた後、たまにそっけない時がある。笑顔で、ありがとうございます!と言ってお席を離れるとお客さんもいい気分になると思うよ!このあたりは一緒に改善していこう!」
とできないところだけを言うのではなく、できているところと一緒に伝えれると、モチベーションは下がらずに働けるかと思います。
例③ スタッフの気持ちが沈んでいるとき
スタッフの気持ちが沈んでいるときには、声をかけるより、そっとしておいたほうがいいケースもあります。
ただし、なぜコンディションが悪いのかは別の話です。
昔は機嫌が悪そうだったり、テンションが低いスタッフがいれば、怒鳴って終わりでした。
しかし今は令和、そんなことをしていたらスタッフはすぐ辞めてしまいますし、最悪、訴えられかねません。
コンディションが悪い理由が聞けない場合もあります。
(彼氏、彼女と別れた。家庭内でのもめごとがあった等)
かといって、「それは仕方がないね」と無視するのもよくないです。
「今日はそういう状態なんだ」と理解したうえで、「今の態度が他のスタッフに迷惑をかけている」ことを伝えてあげましょう。
今日調子が悪いのはわかったけど、あと〇〇時間、切り替えていこう!
みたいな感じで態度の悪さを指摘するのではなく、雰囲気を壊さないように行動するようにアドバイスするのがいいです。
まとめ
現代の飲食店の指導で大事なのは
- まずはトップが昔と変わったことを認識し、自分が変わることを意識する
- 採用してから70点の人材に育てる
- 自分で考えるメンバーに育てる
- どんなコンディションでも70点の仕事をできるよう指導する
です!
みんなで最高のチームを作っていきましょう!
それでは!
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